キサラギ

映画「キサラギ」の感想です。(以下ネタバレ有り)面白いとの評判を聞いて観てみました。いつも通りほとんど予備知識無しで観ました。知っていることは出演者と‘好きなアイドルが亡くなった一周忌に集まった5人の話’ということだけでした。
タイトルの「キサラギ」は5人が好きな亡くなったアイドルの名前が「如月ミキ」であったところからきているようだということを映画を観て初めて知りました。
観始めてアイドル愛好者ネット仲間のオフ会を描いていて、ありえそうな感じ〜(ジャニヲタにも通じるなぁ)と面白く観ていましたが『そんなに評判になるほどの映画かなぁ〜?』と途中まで思っていましたが、ラストまで観たらやっぱり面白くて納得できました。
映画を観ているとまるで舞台の観客になった気分でした。臨場感がすごくあって、ストレートにお芝居が観客に届く感じ。同時進行を味わっている感じでした。知らないうちにそこにいる仲間の一人になっていてラストになるといつの間にか私も5人と同じ気持ちで「如月ミキが愛しい」と思うようになっていました。そしてそんな気持ちが心に広がって自分も5人と同じ優しい気持ちと「如月ミキ」の癒しで満たされエンディングを迎えていました。
映画の終盤がとっても良いと思うのですが、一旦収束した後の本当のラストシーンは最高でした。一旦収束したところで終わるよりもこの終わり方は観客に余韻を持たせるし遊びがあってとっても良いと思います。一粒で二度美味しい終わり方。一旦収束したところで終わるよりも3割増の良さを作品にプラスさせていると思います。終わったわけでない終わり方ですがなんかとっても気持ちよく心地よい気分になったラストでした。
監督によるとこの映画は「サスペンス」でそこに「コメディ」の要素を加えているとのことです。推理ゲームの感覚も味わえるし(お友達と「土曜ワイド劇場」が好きな人はこの映画好きになると思うと話してました)お茶の間的お笑いが挟まれててこの演出が話しにスパイスを効かせていてすごく楽しいのです。
一緒に観に行ったお友達はドイツやヨーロッパ映画が好きな人で楽しんでくれたかしら?と心配しましたが、鑑賞後「上映中2度泣けた。気に入ったからパンフレットも買う」と言って買っていました。(私も泣けました)また「「ユースケ・サンタマリア」を見直したそれから香川照之もとても良かった」と言っていました。(香川照之さんはやっぱり?怪演でした。(絶対楽しんで演じられています)危ない人物に切なさを出していて、やっぱり素敵な役者さんでした)お友達には存分に楽しんでもらえたようで誘って良かったです。
鑑賞後お友達と映画について色々語りましたがパンフレットで5人が「とっても楽しい撮影だった」と述べられていて映画もとてもいい出来なので是非この5人でまた作品を作ってもらいたいねと話してました。この映画の舞台版を作るのが一番手っ取り早い方法かな?と思うので是非舞台公演をやってもらいたいです。いいものが出来そうな気がします。
7月末に「京都シネマ」で健ちゃんお薦めの「アヒルと鴨のコインロッカー」も上映されるようなのでまた観に行きたいと思います。