溝口…

金閣寺」NY公演が終わってから、剛くん演じる溝口が恋しくて堪りません。素直で物事に直に向き合い、消化しきれない溝口。エネルギーを内に秘めて身体がずーと固まっている溝口。想いが爆発して鶴川や柏木に向かって泣き叫けび伝えようとする溝口。生まれてから成長する中で段々ずれてしまっていった溝口、人の人生、その人だけの力でなくて、運命や環境にも翻弄されることが沢山あると思う、でも前を向いて生きていこうとすることが大切で、それはとても意味があることに違いない。
NY公演3日目、ほぼセンターで見たラスト近くの溝口x鶴川x柏木の三角形の構図は強烈でした。3人それぞれの生き方がある、それぞれにもがき苦しんでいる。その3人が舞台のラストで「生きよう」「生きよう」「生きよう」って言われるんですもん。そうかそうなのか「生きよう」ってそういう意味か…って、ようやく少しわかった気がしました。
やっぱりあの舞台は、超貴重な舞台なのだと思います。剛くんは、自分が溝口を好きにならなきゃ…と言われてましたが、剛くんが溝口を好きになって、溝口に命が吹き込まれて、複雑だけど深い人間像が生まれたんですよね〜。やっぱり役者森田剛は最高傑作です。(役者だけじゃないですけどね)